海外ドラマで英会話:“Every cloud has a silver lining.”~『Grey’s Anatomy』『Bones』より

学校ではこの表現はあまり習わないかもしれませんが、知っていると意外と使える場面があるので便利です。もちろんまるまるこの1文を使うこともありますが、最後のSilver Liningだけが会話にでてくることが多々あります。

まずは直訳から見ていきましょう。

Every cloud has a silver lining.

「どの雲にも銀色に輝く裏地がある」

もともと灰色に見える雲も日の光が反対側から当たっていると裏側が銀色に光って見えるというところから生まれたと言われています。(本記事の画像をご覧ください。まさにこの現象のことです!)この表現は何か悪いことや辛いことが起こってしまった時に、少しでも良いことがあった時に使われます。

ちなみに同じような場面でBright Sideという表現が使われることがあります。こちらは耳にしたことがあるかもしれませんが、『物事の明るい側面』という意味です。

“Look on the bright side!”

「明るい側面を見なよ」「いい方に考えなよ」

という表現がよく使われます。

最初に説明しましたが、Silver Lining辛く悲しい出来事や悪いことが起こった時に使う表現なので、医療系や警察系の海外ドラマで使われることがたくさんあります。

 

まずはGrey’s AnatomySeason 7 Episode 1 Lexieのセリフです。

“Did you hear about Dr. Yang and Dr. Hunt are getting married?”

「ヤン先生とハント先生が結婚すること聞いた?」

“I did.”

「聞いたよ。」

“It’s pretty great, huh? It’s almost like a silver lining. You know, I’ve read a lot about trauma and how, sometimes, people just up and change their lives. They say that the trauma was the best thing that could’ve happened to them.”

「素晴らしいことよね?希望の兆しみたいなものね。トラウマによってどうやって人が人生を変えたかについて色々読んだことがあるけど、みんなトラウマが起こったことは最高のことだったって言ってるのよ。」

病院で射殺事件が起こった後でみんな精神的に参っている中でLexieが精神科医と会話している場面です。こんな最悪な事件が起こってしまったけど、その結果、Dr. YangDr. Huntが結婚することになった、という事実にSilver Liningを使っています。

辛い・悲しいこと=射殺事件

希望の・明るい兆し=Dr. YangとDr. Huntが結婚すること

 

続いてBonesSeason 9 Episode 8Boothのセリフです。

“See that? There is a silver lining, Bones, huh?”

「ほらね?良いこともあるもんでしょ、ボーンズ。」

きついことをズバズバというBonesですが、有名な推理小説家のTess Brownの本のことをズタボロに評価したことで周りのみんなから謝るように言われます。仕方なく謝ると実はTess BrownBonesがズバズバ言うことを利用して自分の本の売上を上げようとたくらんでいたことが発覚します。そして、自分の本の読者はバカばっかりと言った瞬間をファンに隠し撮りされたTess Brownは散々な目に遭います。それに対してBonesはもちろんそんなことは知らずにファンは楽しみたいだけ、と切実に伝えている場面がカメラにおさめられ、おかげでBonesの次回作の出版が早まったというのが分かったところでBoothが使ったのがこのSilver Liningです。

辛い・悲しいこと=Tess Brownとの喧嘩やメディアを巻き込んだゴシップ

希望の・明るい兆し=自分の本の出版が早まったこと

 

もう一つBonesからです。Season 10 Episode 4BoothAubreyの会話です。

“Noah and Alice went off together?”

「ノアとアリス一緒に帰ったの?」

“Yeah, they really hit it off. I mean, I guess there really is a silver lining, even in murder.”

「うん、本当に気が合ったみたい。ていうか、殺人にさえも、希望の兆しっていうものは本当にあるんだね。」

被害者はゲームを発明した超お金持ちでしたが、パートナーで親友のNoahに辞めてほしくなかったために、ランダムにかわいい女の子の写真を使って架空の彼女を作りだしNoahのことをコントロールしていました。写真を使われた女の子Aliceはもちろん何も知らずに初めてNoahに会い「あんた誰?」と言い冷たく対応します。もちろんNoahは大ショックを受けます。ところが取調室で一緒に過ごし、話し始めると二人とも打ち解け次第に惹かれあってしまいます。そこでBoothAubreyが使うのがSilver Liningです。

 

辛い・悲しいこと=殺人事件、友達に騙されたこと

希望の・明るい兆し=恋に落ちたこと

 

おまけ

FriendsSeason 8 Episode 10の中でChandlerがこのSilver Liningを言い換えたジョークを言うシーンがあります。

“See, every cloud has a supple leather lining.”

このSupple Leatherですが、Monicaが買った超高級のブーツのことで「しなやかな皮製の」という意味です。もちろん本来はSilverがきます。いつでもどこでも履くから!と言い切ったMonicaでしたが、ものすごく足が痛くなるブーツであることに気づき、Chandlerにばれたくないため、スニーカーで移動して家の前で履き替えて何気ないふりをして家に帰ってきます。ChandlerMonicaを会社のパーティーに誘いますが、足が痛いMonicaは行くのやめようと、と言います。ChandlerMonicaが会社のパーティーが嫌いなことは分かっているけど、お気に入りのブーツを見せびらかすいい機会じゃん!と言い本来の「銀色の裏地」の代わりに「しなやかな皮製の裏地」を使います。これは本来の

Every cloud has a silver lining.

という表現を知らないとなかなか理解できない一文かもしれません。

辛い・嫌なこと=会社のパーティー

希望(明るい)兆し=新しいブーツを履けること

 

いかがでしたか?辛い・悲しい・悪いことは誰にでも起こりうることだと思います。その中で少しでも何か良いことが起こった時には

Every cloud has a silver lining.

「こんな酷い状況でも何かしら良いことがあるものだね」

を使ってみましょう!

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