『部分否定』も慣れていないと勘違いして捉えてしまいがちな文法の一種です。
今回は特に“very”や“so”という副詞が否定文の中に含まれている文章に注目してみたいと思います。
例えば
“I like spicy food very much!”
という文を見てみましょう。簡単ですよね?
「私は辛い食べ物がとても好きです!」
という意味になりますね。
それではこの文を「否定文」で表してみましょう。
“I don’t like spicy food very much.”
ですね。ここまでは大丈夫ですか?それではこの文の意味はどうなるでしょうか?
ここで
「私は辛い食べ物がとても好きではありません。=私は辛い食べ物が全然好きではありません。」
と訳してしまった方、要注意です!
この文章、正しくは
「私は辛い食べ物があまり(そんなに)好きではありません。」
という意味になります。
もう一つ例を見てみましょう。
“He is so smart.”
「彼はとても賢いです。」
これを否定文にすると
“He is not so smart.”
❌「彼はとても賢くありません。=彼は全然賢くありません。」
としがちですが、正しくは
⭕「彼はそんなに(あまり)賢くありません。」
です!
このように“very”や“so”が否定文の中で使われると肯定文で使われる時のように「とっても」という強調の意味から「あまり/そんなに〜ない」という部分否定の意味になってしまうんです。
それでは「とっても/全然〜ない」という完全否定を作りたい時には一体どうしたらいいのでしょうか?
その場合には“at all”を使います!
上の例文を使うと
“I don’t like spicy food at all.”
「私は辛い食べ物が全然好きではありません。」
“He is not smart at all.”
「彼は全然賢くありません。」
といった感じですね。
それではいくつかの例文を『肯定文』『部分否定文』『完全否定文』の順でご紹介しますね。
“I like studying English very much.”
「私は英語を勉強するのがとても好きです。」
“I don’t like studying English very much.”
「私は英語を勉強するのがあまり好きではありません。」
“I don’t like studying English at all.”
「私は英語を勉強するのが全然好きではありません。」
“She is very funny.”
「彼女はとても面白いです。」
“She is not very funny.”
「彼女はそんなに面白くありません。」
“She is not funny at all.”
「彼女は全然面白くありません。」
“I am so happy.”
「私はとっても幸せです。」
“I am not so happy.”
「私はそんなに幸せではありません。」
“I am not happy at all.”
「私は全然幸せではありません。」
違いが見えてきましたか?
“very”や“so”を含んだ否定文は『完全否定』ではなくて『部分否定』になることに注意しましょう!
ちなみにこの『部分否定』ですが、 “Not so much.”で「そうでもない」という意味で使われることがよくあります。
“Did you like Avengers: Infinity War?”
「アベンジャーズ・インフィニティウォーよかった?」
“Not so much.”
「いや、そうでもなかったよ。」
“I’m so excited to go to NY! My husband, not so much.”
「ニューヨークに行くのをすごく楽しみにしてます!夫は…そうでもありません。」
“Did you enjoy her birthday party?”
「彼女の誕生日パーティー楽しんだ?」
“Well, not so much. I knew nobody there.”
「いや、そうでもない。誰も知ってる人がいなかったから。」
“My sister is super smart! Me, not so much.”
「私のお姉ちゃん超頭いいの!私は…そうでもないんだよね。」
いかがでしたか?
今回ご紹介した『部分否定』を使った表現は英会話で頻出しますのでぜひ覚えてしまいましょう!