break up (with 人)
は海外ドラマや日常生活の中で非常によく使われるイディオムの一つです。
これは、
(人と)別れる
という意味ですね。
“with”の後ろにくる「人」が振られる側になります。
つまり、
Sam broke up with Lisa.
であれば、サムがリサを振ったことになります。
どちらが別れを切り出したかを含まずに、二人が別れたことを言いたい時には、
Sam and Lisa broke up.
とします。
今回は、このイディオムがたくさん使われる海外ドラマFriendsの中から私が好きなシーンを紹介します。
これは、Season 8 Episode 14のジョーイがレイチェルとロスに話をするシーンです。
背景からご説明します。
レイチェルはロスとの子供を妊娠しています。この二人は付き合ったり別れたりを繰り返していますが、この時点では付き合っていません。最初は一緒に住んでいますがうまくいかず、レイチェルはルームメイトとしてジョーイと一緒に住み始めます。そのため、レイチェルが必要な時にいつもそばにいるのはジョーイになってしまい、ロスはチャンスを逃してばかり。医者にもジョーイが赤ちゃんのお父さんだと勘違いされるほど。そんな状況に耐え切れずジョーイがロスとレイチェルに話がある、と切り出すシーンです。
Joey: “I wanna talk about our situation.”
ジョーイ:「今の状況について話したいことがあるんだ。」
Rachel: “Are you breaking up with us?”
レイチェル:「私たちと別れる気!?」
ここで面白いのは、レイチェルが“break up with us”と通常であれば“me”を使うところに“us”を使っている点です。
ジョーイがレイチェルとロスの二人に話がある、と持ち掛けてきたためです。
この
break up (with 人)
と同じくらいよく出てくる「振る/振られる」という単語が、
dump
です。
これもまたFriendsの中でよく出てくる単語の一つですが、例えば、
He dumped me.
で「彼に振られた。」という意味になります。
“dump”の後にくる人が振られる側です。
Friends Season 8 Episode 5でのモニカとフィービーの会話を見てみましょう。
フィービーがモニカの働くレストランのシェフ、ティムと付き合っていますが、シェフとしても彼氏としてもさえないティムに対して、モニカが彼をクビにすることを決めたとフィービーに言います。するとフィービーは自分も彼を振るつもりだからクビにしないで!と言います。結局ティムが必死にお願いしてモニカはティムにチャンスを与えることにするのですが、フィービーは振ってしまう、というなんともフィービーらしい行動が見られる面白いエピソードになっています。
Phoebe: “You can’t fire him today.”
フィービー:「彼を今日クビにはできないよ。」
Monica: “Why not!?”
モニカ:「なんで!?」
Phoebe: “Because I’m dumping him today.”
フィービー:「私が今日彼のこと振るつもりだから。」
どちらも海外ドラマや日常英会話の中で非常によく耳にするイディオム・単語です。誰が誰を振ったのかを混同しないように注意しながら聞き取るようにしましょう!